大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)2307 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A外九名の弁護人大川光三、同井土福男の上告趣意第一点について。

選挙人又は選挙運動者が投票取りまとめの報酬とそうでない合法的な金員とを一

括して供与を受けた場合にその割合が明らかでないときは、その金員全部について

公職選挙法二二一条一項四号の供与を受けた罪が成立することは、当裁判所の判例

とするところであり(昭和二九年(あ)一三三九号同三〇年五月一〇日第三小法廷

判決、集九巻六号一〇〇六頁)、第一審判決挙示の証拠によれば、所論各被告人が

授受した所論の各金員は、選挙運動の報酬等と費用とを一括し、そのいずれの部分

が報酬等でいずれの部分が費用であるかの区別できない関係において授受されたも

のであることが明らかであるから、その金員の全額について不法性を帯びるものと

見るべきであるとした原判決の判断は正当である。所論のように被告人B、C、D、

Eが供与を受けた金額以上の実費支出をしたという事実は原判決の認定していない

ところである。所論は原判決の認定しない事実を前提として違憲を主張するもので

あるから、採用できない。

同第二点は、事実誤認の主張を出でないものであつて、適法な上告の理由になら

ない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年一二月一三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

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裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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